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ゴム成形における成形不良の種類と対策
ゴム製品の製造現場において、成形不良はコストや納期に直結する大きな課題です。不良の原因は、材料、金型、成形条件、あるいはメンテナンス不足など多岐にわたります。
本記事では、ゴム成形における成形不良の種類と対策について、ゴム金型・ゴム成形のプロフェッショナルが詳しく解説します。
ゴム成形とは
ゴム成形とは、未加硫の生ゴムに圧力と熱を加え、金型の形状に合わせて賦形しながら化学反応(加硫)させる工程を指します。主な手法には、金型にゴムを直接挟み込む「圧縮成形」や、加熱筒からゴムを注入する「射出成形(インジェクション成形)」などがあります。ゴムは熱可塑性樹脂(プラスチック)とは異なり、一度加硫すると再融解できないため、成形不良の発生は材料のロスに直結しやすいという特徴があります。
ゴム成形における成形不良の種類
ゴム成形の現場で発生する主な不良には、以下のものがあります。
充填不足(ショートカット):金型内にゴムが完全に行き渡らず、製品の一部が欠損する現象です。
バリ(フラッシュ):金型の合わせ目からゴムが漏れ出し、製品の縁に余分な膜が付着する現象です。
空気抱き(エアー抱き):金型内の空気が逃げ場を失い、製品の表面や内部に気泡や凹みが生じる現象です。
ボイル(発泡):加硫中の熱分解や水分によって、ゴムの内部に細かな泡が発生する現象です。
割れ・裂け:脱型時や冷却時に、製品が裂けたりヒビが入ったりする現象です。
加硫戻り(リバージョン):過剰な加熱により、一度形成された網目構造が破壊され、ゴムが軟化したり強度が低下したりする現象です。
ゴム成形における成形不良の対策
不良を低減するためには、成形条件の見直しや金型のメンテナンスが不可欠です。
充填不足への対策
材料の投入量を増やす、あるいは注入圧力を高めることが基本です。また、ゴムの流動性を高めるために金型温度を微調整したり、材料の予熱時間を長くしたりすることも有効です。
バリへの対策
金型の締め付け力を強化し、合わせ目の密着度を高めます。金型自体の摩耗や歪みが原因の場合は、金型の修正や研磨が必要です。また、材料の入れすぎを抑制することも重要です。
空気抱きへの対策
金型に空気抜き(ベント)を追加・清掃し、ガスの排出路を確保します。成形工程において、一度加硫を止めて型をわずかに開く「ガス抜き操作(デガッシング)」の回数やタイミングを最適化します。
ボイルへの対策
材料の保管状況を確認し、湿気を取り除きます。また、加硫温度が高すぎると内部でガスが発生しやすくなるため、適切な温度管理と十分な加硫時間の確保が必要です。
割れ・裂けへの対策
脱型時の無理な負荷を減らすため、離型剤の使用量を調整したり、金型の抜き勾配を検討したりします。ゴムの配合を見直し、引き裂き強度を向上させるアプローチも取られます。
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