プラスチック金型、ゴム金型、プレス金型、鍛造金型、鋳造・ダイカスト金型等、金型・成形のお困りごとをスピード解決!

お気軽にお問合せください

082-849-6007

受付時間/平日8:00-17:00

column

技術情報・専門情報詳細

2025.11.10 ゴム金型清掃・メンテナンス

ゴム金型のメンテナンス・修理

ゴム製品の製造に欠かせないゴム金型は、製品の品質と生産効率を左右する重要なツールです。しかし、使用に伴い必ず劣化や損傷が発生します。ここでは、ゴム金型の基本から、その性能を最大限に引き出すためのメンテナンスと修理の重要性について解説します。

ゴム金型とは

ゴム金型とは、未加硫のゴム材料を加熱・加圧しながら特定の形状に成形し、加硫(熱を加えてゴム弾性を引き出す工程)を行うために使用される金属製の型のことです。主に以下の成形方法に対応した金型があります。

圧縮成形(コンプレッション成形)用金型:シンプルなOリングやパッキンなど、比較的単純な形状の製品に用いられます。
②トランスファー成形用金型:材料をキャビティ(製品の形状を作る空間)に押し込みながら成形する、精度が求められる製品に適しています。
③射出成形(インジェクション成形)用金型:複雑な形状や多数個取りに適しており、大量生産の主流です。

これらの金型は、製品の寸法精度、表面の仕上がり、そして製造コストに直結するため、その材質や表面処理、設計には高い技術が求められます。

ゴム金型のメンテナンス

ゴム金型の性能を維持し、長寿命化を図るためには、日常的かつ定期的なメンテナンスが不可欠です。メンテナンスを怠ると、製品にバリ(不要なはみ出し)が発生したり、寸法不良、表面の光沢低下など、品質に関わる重大な問題を引き起こします。

日常的な清掃(離型剤・付着物の除去)

作業後・成形サイクルの途中: 金型表面に残ったゴムのカス、離型剤の残留物、燃えカス(カーボン)などを除去します。

方法: 真鍮ブラシ、メラミン樹脂などの柔らかい素材のブラシ、サンドブラスト(微粒子を吹き付ける)、ドライアイス洗浄などが用いられます。金型表面を傷つけないよう注意が必要です。

定期点検と防錆処理

点検項目: キャビティ表面の傷、腐食(錆)、ヒーターや温度センサーなどの機能部品の動作確認、ガイドピン・ブッシュの摩耗状態などをチェックします。

保管時: 長期間使用しない金型は、徹底的に清掃・乾燥させた後、防錆油を塗布して錆の発生を防ぎます。特に湿度の高い場所や季節には注意が必要です。

ゴム金型の修理

メンテナンスでは対応しきれない、深刻な損傷や摩耗が発生した場合、修理が必要になります。修理は金型の寿命を延ばし、新品への交換コストを大幅に削減するために非常に重要です。

傷・打痕の修理

軽微な傷: 研磨やバフがけによって傷を取り除き、表面を滑らかに戻します。

溶接肉盛り: 損傷部分に同等または適した金属を溶接で盛り付け、その後に切削や研磨を行い、元の形状・寸法に復元します。

レーザー肉盛り: 熱による影響が少なく、高精度な修理が可能です。

摩耗した部分の補修

パーティングライン(合わせ面)の摩耗: 開閉を繰り返すことで摩耗した合わせ面を調整し、ゴムのバリの発生を防ぎます。

ガイド部品の交換: 摩耗したガイドピンやブッシュは、スムーズな金型動作のために新品に交換します。

表面処理の再加工

修理や研磨によって表面処理(テフロン加工や硬質クロムメッキなど)が剥がれたり除去されたりした場合は、金型の離型性や耐久性を回復させるために、再メッキや再コーティングを行います。

ゴム金型のメンテナンス・修理なら、弊社にお任せください

ゴム金型は高額な初期投資ですが、適切なメンテナンスと適時の修理を行うことで、その価値を最大限に引き出すことができます。安定した品質のゴム製品を継続的に生産するためには、金型に対する継続的な注意と投資が不可欠です。

ゴム金型のメンテナンス・修理なら、「金型メンテナンス・修理・改造.com」にお任せください。